40後半の主婦が人生初のシェアハウス入居で気づいた8つのこと
湘南で暮らすという長年の夢をかなえる手段としてシェアハウスへの入居を選択したのはこちらのブログに書いた通りであります。
都内の兼業主婦が、湘南で単身デュアルライフを始めた理由 - 夢の湘南〜東京とのデュアルライフを江ノ島シェアハウスで実現した働く主婦でかーさんのリアルな生活
ここで書いた通り「デュアルライフの拠点としてのシェアハウス」はとても合理的な選択だったと思うし、入居して半年が経つ中で、事実、想像以上に私はシェアハウス生活を楽しんでいる。
そこで、週末限定のシェアハウス住民という目線ではあるけれど、シェアハウスに入居して思った事を、ここら辺で一度まとめておこうと思う。
ちなみに、私が入居しているシェアハウスは、
・建物は、一軒家(昭和建築?)をシェアハウス用にリノベーション。
・部屋数は6部屋。各人が個室(鍵付き)を保有。
・リビング、キッチン、お風呂、お手洗い、洗面所が共用部。
・テレビやキッチン関連製品(冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、調理器具・食器一式など)、洗濯機などの備品完備。
・男女不問、国籍不問。
・住人は知人を1ヶ月につき4人もしくは4泊まで宿泊させることが可能。
・掃除、ゴミ捨てなどの役割分担は、住人同士で決めて運用。
・住人間の情報交換や意思の疎通はFacebook内に作られたグループページを利用。
というのが主な基本情報。
こういったシェアハウスの条件やルールはオーナーさんによって異なる所だと思いますが、うちのオーナーさんは皆の個性を尊重しながら楽しんでいこうと言うスタンスの方なので、いろいろな事が住人に委ねられている方かと思います。
そして、私が入居しているシェアハウスの住人は「生活拠点」としてそこに住んでいる人の方が多い。
(ある意味、これが普通のシェアハウスへの入居スタイルで、私のような使い方の方が稀なんですが)
ただし、江ノ島と言う土地柄もあってか夏の間は1ヶ月や3ヶ月といった短期入居の方が3人ほどいたけれど、秋になってそういった入れ替わりはいったん収まり、住人は全員定住型で落ち着いた様に思います。
現在、6部屋中4部屋5名が入居中。
(広めの部屋が一部屋あり、そこをカップルが利用しているため。)
そういう環境で私が気づいた事。
1、シェアハウスは、以前そこに住んでいた人の形跡がどことなしに感じられる所
「部屋の賃貸」という意味で、通常の賃貸とシェアハウスの大きな差異の一つと感じられたのがこれ。賃貸物件だと、前に住んでいた人の形跡や匂いなど全てリセットされ、まっさらになった状態で次の住人に貸し出されるけれど、シェアハウスの場合は、継続的に使われる共用部に以前の住人さんの持ち物の一部が残されたりする。
いつからあるのかわからないけど、リビングの本棚に置いてある本やDVDや小物たち。本の並びを見て「アロマが好きな人が以前住んでたんだな」とか「あ、この本一度じっくり読んでみたいと思ってた。趣味が似てたんだな。」とか。
冷蔵庫に残されてある調味料やキャビネットのカップやお皿。なんとなく、家の歴史が少しずつ蓄積されていく感じがとても人間ぽいと思う。
2、シェアハウスと聞いて多くの人が想像するような「リビングで毎週末パーティ」のような生活はしていない。
これは、住人同士で生活パターンがそれぞれ違うことや、休日も外出したり旅行に行ったりするアクティブな方が多いため、なかなかそういう流れにならないというのが実情なのではないかと思う。
ただ、たまたま誰かが食事に行くタイミングで「これから〜〜に行くけど、一緒に行かない?」という誘い合いはよくある。
3、プライバシーがほどよく保たれている。
個人が個別に部屋を持っているので、一人になりたい時は部屋にいれば良いし、食事も自分の部屋ですれば良いが、時間もあって誰かとゆったりしたい時にはリビングにいれば良い。
誰だって一人きりになりたい時はあるし、反対に誰かがくつろいでいる時には自分も参加してお茶を飲んだりビールを開けたい時もある。
当然と言えば当然だけど、好きなようにすれば良い。
そういう感覚が暗黙の了解にあるからか、誰かが部屋にいるときに用事もないのにわざわざノックしてまで話をしようとするような事はない。
シェアハウスの生活における自分と他人、自分の部屋と共用スペースの関係性を、会社でのデスクとタバコスペースに例えたシェア友人がいて、私はタバコは吸わないけれど、なるほどと思った。
つまり、一日の時間の中で、個人で仕事をしている時間は特に用がない限りお互い邪魔をしない。タバコを吸いに行く時にいつも誘いあって行くことはない。タバコを吸いたい時にそこに行くし、たまたまそこにいた人と話をする。自分のデスクに戻るのも自分次第と言う感じ。
4、お風呂、台所、お手洗いなどが共用ということで発生する窮屈な思いはあまりない。
案外みんなの生活パターンは違うもんだなぁというのが実感。
まぁ私はずっと住んでいる訳ではないので、内情としては本当はいろいろあるのかもしれないけれど、みんなが困っている印象もあまり受けない。
つまり、出社するために家を出る時間も違うし、そのためにシャワーや洗濯、キッチンの鉢合わせというのも起こりにくいようである。
もし、よくバッティングが頻発するのであれば、当事者同士が話し合って順番なりなんなりを決めていけば良いのだと思う。
私に関して言えば、洗濯機やお風呂を利用したい時間が決まっている場合には事前に他の人に声をかけてその旨お願いしておくような事前の段取りをしている。
おおよそ、お互いの声かけや工夫次第で何とかなる程度かと思う。
5、むしろ、共用部を利用する事で学べる気づきが多い。
キッチンで他の住人さんの食事の準備に居合わせる事があるが、調理の段取りや食材の選び方、使い方、保存の工夫など、私にとっては本当にたくさんの発見がある。
主婦歴長しとは言え、それって、自分の母親のやり方+自分の勝手ルールでやって来ただけ。これ、はっきり言って「我が家のキッチンでは自分が王さま」という状態。(まぁ、これが古くは嫁と姑のバトルの一つ、または、最近聞くようになった夫婦間の家事ハラの根っこかも。話が変わるので、これは今は横に置いておくが。。)
自分が王様だと、自分のエリアで好きな様にやれると言うメリットはあるけれど、本当にそのやり方が効率が良いかどうかはわからないこと。
小さな事だけど、私が「なるほどー」と唸った出来事で言えば、うちのシェアハウスのキッチンにはトースターがないので、電子レンジ付随のトースター機能を使ってパンを温めていた。ただ、その機能がイマイチでどうしようかと思っていた時の事、シェアメイトのM君が、グリルでパンを焼いているのを発見。
おーーー!その手があったか!!!とマジメに目からウロコが落ちました。
ほんとにねぇ、恥ずかしいけれど、私は「パンを焼く=トースター」としか考えていなかったよ。
で、グリルを使うの、全然悪くない!
焼き加減を注意して見ていないと真っ黒焦げになる危険性さえクリアすれば周りはカリッと中はもっちり焼き上がった。「パンを焼くのはトースター」という私の思い込みが自分の思考を狭くしていたんだなぁと思った。
6、シェアハウスに入居する人の特徴。一概に大らかであまり細かい事を気にせず、同時にプライベートが忙しい。
いくら自分の個室があり、プライベートもほどよく保たれているとは言え、他人と一つ屋根の下に暮らす訳だからお互いに気を使う事ももちろんあります。でも、その「気の遣い方」も人それぞれ。自分が遣って欲しいように気を遣ってもらえる訳もないけど、みなさん、そこら辺のセンサー感度は低い方かと思います。(鈍感とも言えるか?)
こちらが何か気を使って「〜〜しようか?」と言っても「あー、大丈夫大丈夫ー」と流されたり。
一方で、自分の仕事や趣味で忙しくしている人が多いと言うのも事実かと思う。
なので、シェアハウス内にいる時間も必然的に少なく、他人の行動に構っているヒマがないとでも言うか。
これは、彼らがシェアハウスという生活スタイルを合理的で経済的と感じて選択している理由の一つかもしれない。
7、住人が自分の子どもと同世代の場合、ついいろいろ気になってしまう。笑。
当たり前ではあるが、住人は全員自分より年下。
その差は、およそ15〜18歳ほど。
夏の間、海の家でのバイトをする期間限定で入居していた女の子は22歳だった。
そして、地方から関東に出てきたのも親元離れるのも初めてとのこと。はっきり言って、まるで娘、な年頃なんですよ。この時は、さすがに彼女の親御さんの気持ちを思ったり、忙しくても頑張って仕事をしている彼女の様子を聞きながら、本当に「いろいろのこと」が気になった。笑。
もちろんこれは、彼女にとっては余計なお世話だし、私も彼女の事を気にしながらも結局何もしなかったけどw。その代わりに、他の住人さんが彼女の事を良い感じに気にかけていて、すごくいいなと思った。
まぁ、でもこれは、年頃の子どもを持つ主婦である私がシェアハウスに入居しているからこその感情で、普通は起こらないことかと。笑。
8、他の人がいる時に自分の分だけの食事を作って食べるのは、主婦として居心地が悪い。
これもまた、 自分が主婦として「自分が食事を作る時=自分以外の誰かのために食事を作る時」を長年行ってきたゆえに感じた事かと。だいたい主婦って自分だけの食事を作る事に絶対時間をかけない。自分だけの食事は残り物で適当に済ます事が多いはず。
でも、ここに住んでいる時には、私も自分一人分の食事を作らなければならない時もあって、結局やっぱり適当に済ます訳だけれど、それでも他の住人さんがいるときに自分一人が食事を作って一人で食べるのは何となく居心地が悪い。
ほんと、長年の主婦生活ゆえの「人がいたらその人の分の食事を作るもの」という主婦の習性というか気持ちが反射的に出ちゃうんだろうと思う。
まぁ、ざっと以上が、シェアハウスに私が入居してみて感じた感想。
一人暮らしも寮生活も経験した事がない私にとって、シェアハウスは自分自身の解放の場所であり、気づきと発見の宝庫。
ここに入居しなかったら巡り会わなかった人との出会いや話があまりに面白く、また、ここで出会った人の事、感じた事を自宅に帰って家族に話す事で彼らの世界観も広がって行くのも、また面白い。
それに、シェアハウスはメンバー構成によって家の雰囲気が変化するアメーバのような場。
これは、シェアハウスの定員や規模によっても変わるだろうけど、住人が10人以下くらいだと、一人ひとりが場に与える影響力が大きいからだと思う。
なので、いつも一緒に何かをしたり、週末パーティをしたりということはなくても、元気でいてくれるとホッとする。家に帰った時に「おかえりー」と言ってもらえると本当に温かい気持ちになる。家族や兄弟ほど密接ではないけど、ただの知人よりは存在が気になる「従兄弟」くらいな距離感かも。
お泊まり制度を利用して、高校生の娘が週末に江ノ島に時折遊びに来ているけれど、自分よりも年長の人との交流を通じて感じる事があればいいなとも思う。
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