クリスマスの苦い思い出と、今だからわかる昔の自分に伝えたい事
(引用サイト:Lezley Davidson)
もうすぐクリスマス。
私、この時期になると必ず思い出す苦い思い出がありまして。
あの時、私は、子どもたちに本当にひどい事をした(というか、言った)のですが、今さらながらこの場でそれを公開懺悔しつつ、当時を振り返って、今だからこそわかる「あの時の自分に言ってあげたい事」を考えてみようかと。
あれはもうずいぶん前。
今はもう19歳と16歳の子ども達だけどその頃は確かまだ2人とも小学生だったのではないかと思います。
小学6年生と3年生とかだったかな。
それで、クリスマスの夜、本当に本当に、母親としては決して言ってはいけない一言を子どもたちに言い放ったんですよ。
それは、それまでに自分が尽くしてきた努力と苦労をすべて台無しにする最悪の言葉。
それは、
「あんたたち、そうやってクリスマスプレゼントもらって喜んでなんかいるけど、この世にサンタさんなんて、どこにもいないんだから!」
「今朝枕元に置いてあったプレゼントもね、お母さんがビッ◯カメラに行ってわざわざ買ってきたんだよ。おもちゃ売り場、すんごい混んでた。それでも並んで買ったのはお母さん。サンタさんなんてどこにもいないんだよ!お母さんがサンタさんの代わりをやってんの。ずーっとやってきたんだよ!」
(しーん・・・・・)
うっわ。まさにこれぞ鬼母。
これを言われた子どもたち、ぽかーんと口を開けて驚いた顔をしてた(と思う)。
その後は良く覚えていないけど、これ言ったのは食事中だったので、多分黙々と食事をして、私は後片付けをして、子どもたちは私の顔色を伺いながらおとなしく遊んで寝たのではなかろうかと推測します。
こんな事を言ったきっかけは、なんてことのない、些細な事だったと思うけど、多分、子どもたちが、私が期待したほどには喜んでローストチキンを食べてくれなかった事、だったような気がします。
そう、わざわざ私が時間をかけてクリスマスディナーのために作ったチキン。
多分ではなくて、それが原因だったと思う。
こうやって書くと、身勝手な母親だったなとも思います。
「わざわざ」作ったのに喜んで食べてくれないと怒って、子どもたちに八つ当たりする母親。
そして、子どもたちの夢を台無しにする言葉を言い放つ母親。
実際、あの時あの瞬間はそうだったんですよね。
自分の「こうあるべき」という思い込みで、必要以上に頑張り過ぎていたせいで。
ちなみに、ちょっと思い返すと、子ども達は私にローストチキンを焼いて欲しいとかケーキを手作りしてとかは言ってなかったと思う。(例年そうだから、そんなものと思ってたかもしれないけど)
振り返ってみて、私はその頃、いろいろな事をとっても頑張っていて。
オットは続く単身赴任で不在。
かれこれ4年目位になっていたのではないでしょうか。
自分の仕事もとても忙しかった上に、年末の終業式を前に子どもたちのPTA関連で学校に赴く用事も増えていました。
息子のお稽古ごとの父母の会でも自分にはお役目があり、そちらの取りまとめとか。
娘の誕生日が12月の中旬にあるので、そちらもそれなりな事をやってお祝いしたばかり。
その他日々の事に加えて、遠くの親戚に毎年送っているクリスマスプレゼントの手配、そして子どもたちのクリスマスプレゼントをどうするか、年賀状の手配やら、もちろんお掃除も。
そして、クリスマスプレゼントというのは、リクエストを子ども任せにしているとギリギリまで決まらず、結果的にクリスマス直前の大混雑おもちゃ売り場に行くハメになり、お目当ては売り切れやら何やら大変な事になります。
とにかく毎日が目の回るような忙しさで、そして私はどれもちゃんとやるために一つも取りこぼしてはならぬと必死に日々を回している日々でした。
そして、普段から父親不在で寂しい思いをさせている子どもたちには、年に一度クリスマスのような楽しいイベントには出来る限りの事をしてやりたい。
それに対する私の答えは「手作りチキンとケーキ」だったんです。
私自身そこそこ料理が好きでお菓子も作れる事で、クリスマスは例年手作りの料理やケーキを作ってきていたし、その年も、こういう時こそ例年と同じく手作りにして、子どもたちに寂しい思いをさせたくないと思ってました。
今から振り返ると、それは自分のエゴだったのかなと思います。
「こうあるべき」という勝手に作り上げたエゴ。
でも、今ならわかるんです。そんなに頑張らなくていいということが。
出来ることなら、あのときの自分に言ってあげたいです。
「そんなに一人で抱え込まなくていいから」と。
沈みかけている船に乗っている時に、全員が溺れないために何を捨てるか、何を残すか。
今からだったら答えは簡単に出てくるけど当時はわからなかったんです。
もしかしたら、自分が沈みかけていることにすら気づいてなかったのかもしれないけど。
本当に出来ることなら、当時の自分に言ってあげたい。
とにかく手作りをおやめなさい、と。
夕食は外食にするとか、チキンは売り物を買ってきてもいいじゃない、と。
そんな状況なんだから、今年は仕方ない、って。
そして、ケーキも作るのは今年はやめなさい。お店でみんなで選ぶとかして気に入ったものを買いなさい。
子どもたちもそれはそれで案外喜ぶかもしれないよ、って。
だって、とにかく子どもたちの願うことはたった一つ、ニコニコ笑う元気なお母さんの存在だから。
大事なのは、とにかく子どもたちと一緒に笑顔で食事をする事だから。
お父さんがいない事は寂しくて残念な事であるけれど、みんなが健康で元気にいる喜びを味わいながら楽しく食事をして喜びと共にケーキを食べる事。
それがクリスマスの意味なんだから。
でも、あの時の自分のそばに今の自分がいたならば、きっとこうも言ってあげられると思います。
落ち込まなくても大丈夫。
今一生懸命頑張っている事は決して無駄にはならないから。
子どもたちは、お母さんの頑張りを受け止めて、素直に育っていくから。
そして、そんな時間も経たないうちに子どもたちはずいぶん成長して、信じられないくらいあなたは自由になるから。
自分は何がしたいのか、どうありたいのか、どうなりたいのか。
それを追い求め続けていくことで人生はそのように進んでいく。
きっと必要なタイミングでふさわしい援助者が現れて、良いように導かれていくから。
大事なのは、今目の前にある事に応え続け、同時にどうありたいのかを求め続けること。
そうすれば、知らず知らずのうちに物事も良い方へ流れていくから、と。
当時のワタシのように、たくさんのことを抱えて、子どもにひどい事を言ってしまったと後悔している全ての誰かへも伝えたい。
あの時の自分も、どうにかこうにかここまで来れた。
だから、きっと大丈夫。
ほんのちょっとでいいから、誰よりもまず、自分を大事にしてあげようね。
そして、みんなが笑顔のHappy X'masを過ごしましょう(^-^)/
Merry X'mas!!!